松くい虫被害とは?
一般的に「松くい虫」と呼ばれているマツ枯れは、正式名称を「マツ材線虫病」といい、「マツノザイセンチュウ」という体長1ミリメートルにも満たない線虫が松の樹体内に入ることで引き起こされます。
マツノザイセンチュウは、自分でマツからマツへは移動することはできませんが、運び屋の「マツノマダラカミキリ」の甲虫によって次々に健全なマツに運ばれ伝染していきます。
松くい虫被害(マツ材線虫病)による全国の被害材積は、昭和54年度に約2430千立方メートルとピークに達したあと減少傾向にあり、平成30年度には約350千立方メートルとピーク時の7分の1程度の水準となっています。しかしながら、高緯度・高標高地域等被害量が増加している箇所も存在しています。
島根県においては、昭和59年度に110千立方メートルの被害量に達し、それ以後は減少傾向で推移していましたが、平成22年度から増加に転じ、平成23年度には過去最高の127千立方メートルの被害になりました。その後、再び漸減傾向に転じ、令和元年度には被害は2.9千立方メートルになりました。